公 開 | 2005年 |
監 督 | 岡村力 |
時 間 | 98分 |
出 演 | 大西麻恵 かとうかずこ 浜田光夫 鳥居かほり |
主題歌 | 加藤郁子「空へ」 |
愛知県に住む木藤亜也(大西麻恵)は中学生3年の時に頻繁に転ぶなど体調不良を訴える。検査を受けた結果、手足や言葉の自由を徐々に奪われながら最後には体の運動機能を全て失う「脊髄小脳変性症」と呼ばれる難病だと診断される。体の自由が利かなくなる中で必死に生きようとする姿を描いている。
実話を基にした作品であるが映画版とドラマ版がつくられている。2005年に放送されたドラマ版は沢尻エリカが主演しており、挿入歌にレミオロメンの「粉雪」が歌われたことで有名である。木藤亜也の母親からの要望もあり恋愛要素を入れたこともあり、実話とは若干のズレが生じることになった。そのため、純粋に実話に基づいた話を観たいならば映画版を見るべきである。
大西麻恵は脊髄小脳変性症を患った女の子の役をやるという難しい演技を要求されているが、見事に違和感を感じることなく病気の苦しさを演技で表現できている。これだけ上手い演技なのにドラマ版と比べて話題にならなかったのが残念である。そして、木藤亜也(大西麻恵)の周りで演じる母親や医師が戸惑いながらも病気に一緒に立ち向かおうとする演技は迫真の演技と言っても良い。この演技力があるからこそ、本作は涙なしでは観ることができない。
「わたしは東校を去ります。そして、身障者という重い荷物を、ひとりでしょって生きていきます。こう決断を自分に下すのに、少なくとも、1リットルの涙が必要だったし、これからはもっともっといると思います。耐えておくれ、わたしの涙腺よ!負けて悔しい、花いちもんめ。悔しかったら、やればいいじゃん。負けとったらいかんじゃん。」
映画の中にも、残された日記の中で1つ1つ心に響く言葉が残されています。難病は誰が患うかわからない中で、自分ならどうなるだろうと?思わず考えてしまいます。主人公に共感するからこそ涙が止まらないのでしょうが、同時に必死に生きることが大事だと考えさせてくれます。
自分の人生をもう1度考え直させてくれる作品です。涙が止まらなくなるかもしれませんが、是非とも見て欲しい作品です。
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