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『太陽の黙示録』大地震により日本が分断したifの世界を描いた漫画

決して空想とは思えない視点で描かれた作品

『太陽の黙示録』の基本情報

作 者かわぐちかいじ
出版社小学館
掲 載ビッグコミック(2002年~2010年)
発刊数第1部「群雄編」 全17巻・第2部「建国編」 全9巻
アニメ2006年放送(wowow)

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感想(2件)

『太陽の黙示録』あらすじ

日本列島が大震災により分裂してしまい東京や関西が水没したことで国土の5分の1を失うことになった。それから15年が経過して、南(サウスエリア)をアメリカ、北(ノースエリア)を中国に管理され、それぞれが正当性を主張して両政府をつくってしまう。一方で、かつての日本国民は分断や難民、棄国者として世界に散っていた。その中で、柳舷一郎は以前の被災した子供の頃の記憶を失って台湾で生活をしていた。

空想の世界と思えないストーリー展開

大地震により日本列島が分裂をしたことでアメリカや中国が支援をする代わりに支配力を強めようとする動きや国が分断されたことで国民感情の複雑さ、難民や国を捨てて海外で市民権を得る人々など今までの世界史・国際情勢の中でどこかで見たことがある光景が描かれている。特に日本は地震が多く東日本大震災でも経験したように、決して嘘と言い切れない物語になっている。その点が物語に現実味を感じさせ面白いストーリーにしている。

主人公の柳 舷一郎は11歳の時に被災をして記憶を失い、そこから台湾人の夫婦に引き取られて15年間を台湾で暮らした。その中で、日本人難民が現地の人々に差別的な扱いを受けていく中で、次第に断片的な記憶が蘇り日本人としてのアイデンティティを強く持っていく。実は、日本の保守政治家・柳拓磨の孫であり、強いカリスマと誠実な人柄を備えながら日本の再統一を目指していく。

もう一方の主人公と言えるのが宗方 操である。被災時には高校生であり、父と妹が行方不明となり恋人の夏木恵理と共に九州へ渡った。国費留学としてアメリカに渡り南(サウスエリア)を南日本国独立を進める中心人物となる。日本の統一を目指す柳 舷一郎と対立することになる。

地震による国家分断という未曽有の大災害に対して、どのように日本人は立ち向かっていくのか。予想しない展開で物語は進んでいく。

震災後に世界の覇権争いに巻き込まれる

東西冷戦期でもありましたが、戦後復興の名のもとにマーシャルプランやコメコンなど経済支援を受けた結果、国家の形が大きく変わったことは言うまでもありません。本作ではアメリカと中国の支援を受けて復興にむかっていますが、アメリカの管轄下では貧富の差が激しくあり、中国の管轄下では国民一人一人にICチップが埋め込まれるなど自由がありません。現実世界と仮想世界が絶妙にリンクしている点が本作品の魅力と言えます。

メタンハイドレードの地下資源など現実世界でも資源争いの一因になっているなど、漫画を通して世界情勢に興味を持たせてくれるつくりになっています。もちろん、所々が強引ではないかなぁと思えたり柳 舷一郎のカリスマ性が異常に高すぎないか?と思えたりする。だが、物語を読んでいくと点と点が繋がており、例えば柳 舷一郎と宗方 操が震災があったときに関わりを持っていた点など物語のつながりが見えてくるのは面白い。

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