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ビリギャルは本当に受験成功例として考えてよいか?【大学受験】

受験を考える

はじめに

ビリギャルは映画化もされた有名な作品である。偏差値30から慶應に合格したことで受験の成功例として考えられる一方で、本当に偏差値をそれだけ上げたのか?という疑問もある。では、本当に成功例として考えられるか考えてみましょう。

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感想(21件)

偏差値30からの逆転合格という表現とギャルという受験勉強からかけ離れたイメージから人気になったのは間違いがない。そのため、誰でも逆転合格は可能と考えてしまう中高生がいました。しかし、そもそものスタートラインが違うことを知っておく必要があります。

大前提に、勉強ができないのではなく、しばらく勉強をしていなかった高校生が逆転合格をした点です。なぜなら、それなりの学力がある中高一貫校に在籍していたこともあり中学受験は経験しています。基礎学力は一度は身についたのでしょうが、勉強をサボっている間に学力が低下していったと言えます。そのため、小学4年生のテキストを使用して学習したことで勉強ができないことを印象付けていますが、新しく学んでいくのではなく思い出すための勉強であれば時間がかからない点です。一方で、本当に小中学校の勉強をしていない場合、例えば、高校2年生であっても「光合成って何?初めて聞いた」「世界一大きい国はハワイ。なぜなら、多くの人が行っているから」「be動詞って何?」「自宅の住所も書けない」などの高校生と条件が違い過ぎます。そのため、ビリギャルのように簡単に逆転合格ができると考えるのは危険でしょう。また、1つの疑問は私立中学であれば成績不振者は学校を出す場合が多いことを考えれば、なぜ進級できたかは不思議です。中高一貫校の授業内容を聞いていると、中学からとても難しい内容をしている場合があるので、単にその難易度についていけなかったかもしれません。

ただ言えるのは、本当に勉強をしてこなかった高校生が難関大学を目指すのはかなりのハードルが高い。もちろん、取り組み次第では難関大学に行けますが…。

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そもそも、高校2年生の夏から週4日(1日3時間)の学習を続けたように、難関大学に合格できるだけの勉強量は取り組んでいます。そのため、ビリギャルというフレーズに誤解しがちですが、慶應に合格するだけの取り組みはしています。もちろん、受験勉強は長期戦となるので色々と壁にぶつかったかもしれませんが、それはどの受験生にも当てはまる内容です。そのため、難関大学に合格できるだけの勉強量は取り組んでいたと言えます。

また、慶應大学に合格していると言っても慶應義塾大学総合政策学部などであり、いわゆる藤沢のキャンパスのため大学内でも難易度が低くなっています。もちろん、関西学院大学や明治大学にも合格している点を考えれば学力はそれなりに身についていたのでしょう。

ただ、高校2年生の夏から受験勉強を始めている点、それなりの学力がある高校に在籍、私立大学に絞った学習方法を考えれば、奇跡的な結果というより順調に仕上がった印象です。ただ、順調に仕上げるのが難しいのですが。

実際に、学力が低い高校生が難関大学に向けて勉強を始める際に困難となるのは受験勉強を経験していない点です。そのため、座って勉強する習慣がない、1日1時間も勉強できない、学校自体が受験に慣れていない(私大文型型ですら受験科目が揃わないカリキュラムの場合がある)など壁は分厚い。そのため、ビリギャルのような事案は特別珍しいことではないのですが、神格化されたのは何故でしょうか?

ビリギャルの限らない話ですが、一番評価すべき点は勉強のやる気を継続させた指導方法になります。たまたま、ビリギャルにはまった指導法だったのかもしれませんが、学力が低い受験生は勉強を継続させることが非常に難しいものです。直ぐに壁にぶつかるだけでなく、可能性を示さないと継続もできません。そのため、何を学習したかより、どのように勉強を継続させたのかが重要である。

ビリギャルの場合は、見た目(高校時代の見た目は知らないが映画や本の印象が強い)の印象の強さと勉強とのギャップがあったからこそ話題になったのだろう。そのため、誤解しやすいのはこの様な逆転合格は簡単ではないが誰でも可能なことである。

以上のことから、ビリギャルから学べる点は①受験勉強の開始時期の重要性、②受験計画の戦略、③継続的な学習、④できれば基礎学力があれば良し(受験を経験している)、これらの要件があれば誰でもビリギャルと同じことができる可能性があります。

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