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中学生の職業体験はキャリア形成に意味がない理由【中学生】

中学生の職業体験を考える

はじめに

職業体験は、実際の職場で将来に向けて必要な態度やスキルを身につけることを促し、職場での人間関係の構築や自分の興味や適性をみつける機会としている。しかし、本当にキャリア形成の意味があるかを考えたい。

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職業体験は2~3日程度の短い期間に、色々な職場で実際に仕事を経験するのだが、そもそも賃金が支払われない労働は仕事ではない。たとえ、研修や1日だけで仕事を辞めるアルバイトにも賃金を支払わなければならないように、労働の対価として賃金が支払われてこそキャリア形成に必要である。そのため、職業体験を受け入れる企業も労働者ではなく、お客さん状態で扱っている。それは教育実習生にも言えることだが、2~4週間教育実習生でも戦力にはならない。むしろ、実習担当教員の仕事が増えるだけで、「できる仕事」を準備して取り組ませているだけである。では、中学生の2~3日の体験で何がわかるのか?そのため、授業が潰れて行事感覚に成り下がっている気がする。

そもそも、キッザニアを劣化版だけかもしれない。もちろん、生徒は「楽しかった」「ためになった」とアンケートで書くだろうが、どれだけ職業観を養えたか不明である。それなら、高校生になってから夏季休暇の課題で強制的に短期アルバイトをさせた方が効果がある気はする。

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仕事で一番困るのは当日欠席や遅刻である。もちろん、行事感覚の職業体験では出席率が高いかもしれないが、欠席や遅刻のフォローは誰がするのでしょうか?学校が先方に連絡や謝罪などするようでは、とても職業体験になりません。そもそも、普段の授業日から欠席や遅刻が多い生徒は職業体験よりするべきことがあると感じます。もちろん、授業中に教員の話を聞かない生徒も普段の生活を見直すのが先ではないでしょうか。

そもそも、仕事が大変な理由は継続的に働いていくことです。気分次第で仕事を遅刻や欠席されれば迷惑になります。注意事項を聞かなければ重大な事故になります。そのことを考えれば、普段の生活から意識させていないと意味がないでしょう。

大学生の間でもインターシップが普通になってきているが、若年者層の離職率が下がったという話しは聞かない。単に、選考の1つとして使用されている感が強い。同じように中学生が職場体験をしていても職業観を養うことは難しい。

そもそも、離職率の高さは働く前と働き始めてのギャップの大きさが要因である。それは、職業に対する適正ではなく、仕事内容・人間関係・給与などの要因が大きい。例えば、教員の適性があっても、一般的な学校と教育困難校で働かされた時に、どちらの方が離職率が高くなるでしょうか?同じように、適性がない仕事であっても人間関係や給与など様々な要因で働き続けている社会人は多い。また、希望の会社に入社できても、どこに配属されるかで大きく仕事内容も変わります。では、仕事観など本当に必要でしょうか?

むしろ、最近の問題点は柔軟に職場に自分を合わせていく力が必要なのではないでしょうか?もちろん、サービス残業や法令違反は除きますが、その場その場での円滑な人間関係(嫌いな人とも付き合っていく方法)やどの様な仕事にもやり甲斐を感じる方法、気持ちを切り替える力、継続する力ではないでしょうか。これらの力は学校生活で身につけていける内容です。ただ、学級崩壊をしているクラスが増えたり、宿題をやらない生徒が増えたり、欠席を頻繁にする生徒が増えるなど自分の生き方を貫いて他人の視点に立てないケースがあります。これは、昔からあったのですが、最近は多様化として強引に受け入れさせている場合があります。

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労働に対して対価が支払われていない限りは仕事と言えません。そのため、たとえ中学生であっても働いた分に関しては賃金が支払われてこそ仕事といえます。そのため、キッザニアの方が優れているし、高校生でアルバイトを経験すれば済む話です。もちろん、そうすれば受け入れ先が激減するかもしれませんが、それは労働力と見ていないからです。そもそも、教員の離職率の高さ(採用難)になっているにも関わらず、何を教員から学べば良いのでしょうか?それなら、一層地域のお祭りを中学生だけで切り盛りしてみてはどうでしょうか?

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