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『火天の城』山本兼一の小説を映画化した安土城築城に命をかけた棟梁の映画作品

物語の視点が大白い映画作品

『火天の城』の基本情報

公 開2009年
監 督田中光敏
原 作山本兼一『火天の城』
時 間139分
出 演西田敏行
福田沙紀
椎名桔平
大竹しのぶ
主題歌中孝介「空が空」
配 給東宝
興行収入9.3億円

あらすじ

織田信長(椎名桔平)は尾張国熱田の宮番匠・岡部又右衛門(西田敏行)に築城を命じた。築城は名だたる番匠たちとの図面争いで総棟梁を決めることになる。寝食を惜しんで図面作りに没頭する又衛右門を、妻の田鶴(大竹しのぶ)、娘の凛(福田沙紀)らが支える。

公開年度別の映画作品一覧

地味な点に焦点を合わせたことが面白い映画作品

『火天の城』の主人公は岡部又右衛門である。岡部又右衛門はある程度歴史に詳しくないと聞いたこともない人物であり、宮番匠(いわゆる大工の棟梁)であることから他の作品にも登場する機会は少ない。そのため、面白い所に目をつけた映画作品である。物語全般は安土城を築城する棟梁の苦しみ描いた作品ある。物語の狙い目も面白い。

戦国時代を描いた作品では、どうしても武将に焦点を合わせがちであるが、『火天の城』は宮番匠に焦点を合わせていることから、いつもとは違う視点で物語を観ることができる作品である

物語の見どころは図面争いと木曽山地での檜探しになる。主人公の岡部又右衛門を演じる西田敏行は織田信長と部下たちの間で悩み苦しんでいる姿はリアリティがあり上手さを感じる。ただ、原作の様な岡部又右衛門の棟梁としてリーダーシップを発揮する姿を見たいなら違和感を覚えるかもしれない。どちらが本当の姿かは別として『火天の城』で描かれている岡部又右衛門は安土城築城の喜びと同時に苦しみも伝わってくる内容である。

作中に使用されている木材や木曽の自然などは圧倒される迫力があるので観ていて楽しく感じる。

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後半は何に焦点を合わせたかが迷走している

前半の図面争いと木曽山地での檜探しなどは安土城築城へ向けた下準備として良かった。観ていて、宮番匠の苦労やプライドを感じることができる。ただ、後半にかけて納得できない内容も多かった。

前半の内容から宮番匠の苦しみ・悩みを通して安土城を築城していく。そのために、色々な技術などを活用して難題を克服していくストーリー展開を期待していたが、実際には方向性が失っている様に感じた。最大の難点は、ワイヤーアクションである。なぜ、この様な演出をしたか疑問である(一気にリアリティが飛んでしまった)。羽柴秀吉役に河本準一を配役したことで違和感を感じたが、地味なテーマだけど職人たちの意地とプライドが観れる作品と思った分だけ残念であった。

後半に入れてくる家族愛や木曽の木こりの長である大庄屋陣兵衛の扱いなど、それで良いのか?と思えるシーンも多かった。特に最後のクライマックスは地味すぎる感じはする。安土城に光を灯して街の人々を喜ばせたという実話があるなら最後に演出で取り入れても良かったかもしれない。番匠の技術に焦点をあてる演出が少ないからこそ最後が簡素に感じた。

以上のことから、前半の面白さが後半も続かなかったのが残念である。ストーリー全般がわかりやすくなりすぎたため、マイナーな分野に注目したのにもったいなく感じた。ただ、良い点も多かった作品ではある。

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