PTAに関しては、強制加入問題や強制的に役員にならなくてはいけない等の多くの問題を抱えています。もちろん、PTAのおかげで学校運営がスムーズになることも多いのですが、ただ学校の運営費のためにPTA予算を流用してよいかを考えてみましょう。
PTA予算を「田んぼの固定資産税」から「トイレのスリッパ」まで明らかに学校運営費で賄うべき内容にも関わらずに活用している例があります。そもそも、学校運営に必要な費用は公費で賄うべきですが、予算の問題から臨機応変に対応できないためPTA予算を活用していることが多い。ただ、PTAの加入するか加入しないかは任意であり強制的に加入させるのはルール違反ではないでしょうか。そのため、PTA加入者とPTA非加入の生徒がいる場合に等しく恩恵を受けることに使用すべきではないでしょう。また、ほとんどPTA加入が強制になっている場合に、たとえ不満を持っている保護者であっても荒波を立てたくないから当たり前の様に支払っているケースが多いでしょう。
そうすると、PTA加入が保護者の法的な義務でない以上は任意にも関わらず、不満を言われないことを良いことに料金を半強制的に徴収して本来は使用すべきものに使用していることに疑問を感じなくてはいけません。ただ、子ども達の教育環境を良くするという一言に踊らされますが、決して正しい予算の執行でないことを知りながら活用していることをしている学校は社会的に普通でしょうか?子ども達の教育のために予算を勝ち取るなら良い管理職なのかもしれませんが、教育委員会には予算内に終わらせたと言いながらPTA予算で補っているのは正しいことなのでしょうか?
PTA予算が何に使用されているか疑問に感じた人は少ないかもしれません。実際に、何にどれくらいの費用を使っているか知っている人の方が少ないでしょう。大半、最後の決算報告書を目を通すだけではないでしょうか。
そもそも、PTA自体は必要かどうかの疑問になってきます。共働きや一人親の家庭が増えてきた中で半強制的にPTAに加入させられるのは正しいことでしょうか?もちろん、任意のボランティアに近い形で運用されるならメリットも多いのかもしれませんが、学校によれば強制的に役員にさせられることもあります。そのため、望まない負担が増えた保護者は不満が高まるばかりではないでしょうか。
そのため、PTA予算とは朝の立ち番してくれる人を雇う(保護者はボランティアのみ)など子ども達の安全と安心のために使用すべきでしょうが、多くは何に使用しているの?と感じることは多いのではないでしょうか。学校のエアコン設置にPTA予算など間違った発想であるだろうし、在籍数によって購入できるものが変わってもおかしいと感じます。
では、PTAをどの様にすべきかと言えば、ボランティア活動とすれば問題はないので良いのでは?やはり、非常に学校として助かるのは行事ごとの人手になります。手伝いの人員を確保するだけならボランティアの一環で良いでしょう。それでも、PTAに拘るなら予算を使用したいというだけかもしれません。しかし、PTAから学校が寄付をしてもらう状態で、学校は保護者(PTA役員)と対等と言えるのでしょうか?
公教育は全て無償にすべきであり、なぜ学校に通うことでかなりの費用がかかるのか見直す必要があります。例えば、修学旅行にしても教育活動の一環として行事に組み込んでいるなら修学旅行費も必要ないでしょう。もし、積み立てるならそれは遊びである以上は「教育的な目的は~」など必要ありません。もちろん、これは極端な話かもしれませんが、各教科が副教材を沢山購入させているケースがあります。いつも、なぜ教員がプリントを作成すれば済む話にも関わらずに各教科購入しているのだろうと考えてしまいます。
ただ、教育活動に必要な予算であれば購入すべきであり、義務教育であるならば公費で全て賄えるようにすべきである。その環境になっていないなら、そもそもが問題ではないでしょうか?そのように考えれば、公立高校でも同じような状態と考えられることから、ますます魅力はなくなるでしょう。