作者 | 椎名高志 |
出版社 | 小学館 |
掲 載 | 週刊少年サンデー(1991年~1999年) |
発刊数 | 全39巻(旧版) 全20巻(ワイド版) |
メディア | アニメ化(1993年~1994年)・朝日放送 映画(1994年) |
受賞歴 | 小学館漫画賞受賞(1993年) |
悪霊や妖怪の退治を仕事とするゴーストスイーパーの美神令子(お金に汚い)と助手の横島忠夫(女性にだらしない)、幽霊のおキヌを中心とした悪霊・妖怪との戦いや日常を描いている。コメディでもあり、バトルでもあり、ラブコメでもある作品。
美神令子の姿がボディコンスーツであるように、当時のバブルの影響を残した姿をしている。そのため、短期間で連載が終わる様に感じて、結果的に長い連載となった。その魅力は何か?
美神令子と横島忠夫が本能のおもむくままに行動している点である。 連載当初から美神令子はお金に汚く、どこまでも守銭奴のキャラクターを貫いている。ただ、それでは冷たいだけの人間になってしまうが、所々に見せる優しさ?などを出すことで主人公のキャラクターを際立たせている。
一方で、横島忠夫はドスケベなキャラクターを守っているし、安い時給で美神令子の下で働くのも下心があるからである。誰に対してもドスケベキャラはブレないのだが、一方でヘタレの面もあり可愛らしく映っていく。そのため、2人のキャラクターが立っていることもあり、作品にのめり込んでしまう。
もちろん、ドタバタな日常を描くコメディ漫画だけあれば長期連載はしなかったかもしれないが、巻数を進めていくと次第にバトルシーンが多くなる。もちろん、バトルばかりではないが横島忠夫が成長していく姿やツンデレのラブコメ要素も増えてくるので楽しめる漫画作品である。
最初は日常を描いて、次第にバトル漫画に変わっていく作品は往年の少年誌では定番のパターンかもしれない。ただし、安心して読んでいられる設定でもある。
『GS美神 極楽大作戦!!』は元々、幽霊・悪魔VSゴーストスイパーのバトルシーンがあったこともあり、それほど違和感なく感じる。当初は1話完結で物語がすすめられたが、次第に伏線や物語が深まっていくことになる。ただ、真面目なバトルシーンばかりにならないのは、美神・横島のキャラのブレなさがあるからかもしれない。
真面目なバトルシーンをしていたなと思ったら逆を入れてくるなど緩急の大きさが楽しめる作品である。作画力もあるため、古い漫画に感じない(実際には絵はうまくなっていくが)。1度読んでみてください。
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