• 大学受験・高校受験の志望校合格へのポイント

高校3年生0学期と考えて受験勉強を取り組む必要があるのか?

受験勉強の始まり

はじめに

高校2年生は高校3年生0学期と呼ぶ学校や予備校がある。生徒からすれば、受験勉強は高校3年生になってからで十分と考えている場合が多い。では、本当に高校3年生0学期と呼ぶ必要があるのか?

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大前提として、「高校2年生の3学期までにどれくらいの受験勉強をしてきたか?」や「地区トップの高校に在籍しているか?」などの学力の現状によって受験勉強を本格的に開始する時期は変わってきます。そのため、一般的な高校を想定していえば高校2年生の3学期から受験勉強を本格的に取り組むには既に遅れています。それは、難関国公立大学であれば既に受験勉強を本格化していかなければ間に合わない可能性が高くなります。もちろん、これからの頑張りで難関国公立大学の合格は可能ですが、これらの大学に進学を目指している高校生は既に受験勉強を始めています。そのうえ、彼らから既に大幅に遅れているだけでなく、勉強時間の総計は埋めることが困難です。そのため、勉強の仕方から見直す必要はあるかもしれません。では、高校3年生0学期から受験勉強を開始すればどの辺りの大学を狙えるかといえば、難関私立大学や中堅国公立大学(地方国公立大学)には間に合うことは可能です。

ただ、早い段階から受験勉強を開始した方が良い理由は下図のようになります。

生徒Aは高校2年生の1月から受験勉強を開始します。生徒Bは高校3年生の4月から受験勉強を開始します。どちらも学力差がないと考えれば、受験勉強に取り組んだ時間分だけ学力が伸びていくと考えます。そして、志望校のボーダーラインを超えるのは時間がかかることもあり、どれだけ早く取り組めたかによって結果に大きな影響がでます。

問題となるのは生徒Bですが、最後まで頑張れば難関大学に合格する可能性はあるのですが、9月の段階の模試では結果を残せません。そうすると、多くの学生は指定校推薦入試や推薦入試に切り替えるか、志望校のランクを下げてしまうことになります。そのため、受験勉強が遅れれば遅れるほど「行きたい大学」から「行ける大学」への選択肢に代わります。

結果として、早めに受験勉強を開始する方が進路選択では幅が広がることから高校3年生0学期は有効と言えるでしょう。

早めに受験勉強に取り組ん方が有利であることは間違いありませんが、それでも3年0学期という考え方が意味がない高校生がいます。それは、主体的に受験勉強に取り組んでいない場合は3年0学期は効果は低いでしょう。そもそも、3学期0学期という考え方が効果的なのは受験勉強の計画全体を考えた場合です。

まず、①受験勉強のリズムに慣れる期間(2年生3学期)、②受験勉強が想定以上に進まない期間(2年生春休み)、③受験勉強と学校生活の狭間で苦しむ期間(3年生1学期)、④受験勉強が本格化する期間(3年夏休み以降)になります。

①に関して、受験勉強を始めた頃は勉強のリズムがつかめない状態にあります。また、覚えるべき内容も多く学習ペースは決して早くありません。ただ、取り組む中で自分なりの勉強方法を模索しながら基礎力をつける期間でもある。

②に関しては、春休み期間に一気に学力を伸ばそうと取り組みます。ただ、受験勉強では簡単に実力はつきません。そのため、春休みが入る前に想像していた学力と始業式ごろの学力は大きく乖離しています。ただ、受験勉強では誰もが通る道であり、より真剣に受験勉強に向き合う気持ちが作れます。そのため、必要な挫折と考えても良いでしょう。

③に関して、受験勉強をしたいが思うように時間がとれずに停滞期を迎えます。1学期であれば学校行事もあるため、勉強と行事の狭間に苦しみます。そのため、土日などに一気に勉強できる時間が有難く感じ始めます。少しの時間も見つけて勉強する習慣が身に付きます

④一気に勉強する時間が確保されるため、無駄な時間をなくして勉強に取り組みます。焦りもある時期ですが1日10時間以上の勉強ができる状態にあるため一気に集中して取り組みます。この夏季休暇中を無駄にしなければ2学期以降に勉強時間が確保できなくても安定することができます。

大事なのは、時期に関わらず「何を勉強するかわかっている」そして「地道に繰り返している」ことが重要です。また、受験勉強開始が遅れると言うことは上記のスケジュールが3ヵ月程度遅れるといえます。そのため、本当の受験生になる頃に公募推薦入試が始まるため学力の伸びは期待できません。

3年0学期が有効な理由としては受験勉強の開始を早めることができる点です。そのため、ただ講習を受けるだけでは意味がありません。大事なのは、主体的に受験勉強を開始するからこそ3年0学期の効果が出る

ただ、高校生のモチベーションを上げることだけを目的に「3年0学期」をPRしているケースもあります。そのため、予備校や塾などに言われるがままに講習を受けるだけでは意味がありません。ただ、それらの講習が意味がないのではなく、主体的に取り組んで初めて効果があります。

以上のことから、「3年0学期」とアピールしましたが、単純に言えば「早めに受験勉強を取り組んだ方が有利」という点は間違いありません。そのため、高校2年生の3学期からではなく、開始時期が早ければ早いほど有利なのは間違いありません。

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