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『軍靴のバルツァー』軍事・政治などが複雑に混じりながら物語を面白くする漫画

『軍靴のバルツァー』

基本情報

作 者中島三千恒
出版社新潮社
掲 載月刊コミックバンチ(2011年~)
発刊数連載中

あらすじ

隣国の小国バーゼルラントに派遣された軍事大国少佐のバルツァーは士官学校の特務教官。一昔前の軍制を改革するために悪戦することになる。その姿に次第に生徒との絆も深まるが、政治的な思惑は彼らを翻弄した。

第1次世界大戦前夜の様なヨーロッパの雰囲気

『軍靴のバルツァー』が読んでいて面白い理由の1つに設定が細かい所にある。主人公であるバルツァーを通して軍事改革だけでなく、政治的な思惑に翻弄する姿が描かれているが、最初の方は士官学校の教官として旧態依然の軍制であるバーゼルラントを変えていくことが中心である。銃などがある時代設定であるが、バーゼラントは騎兵が軍の中心であるように近世ヨーロッパの世界に近代の軍事顧問が派遣されたイメージである。

ヨーロッパの歴史などをしっかりと背景に踏まえながら物語が描かれていることもあり、中々読み応えがある作品になっている。一般的な軍事事関連を描いた作品に陥りがちな派手な戦闘シーンで描くのではなく、複雑に入り組みながらも明快に戦闘シーンが描かれており戦闘だけの漫画ではないことがわかる。

そのため、第1次世界大戦頃のヨーロッパが好きな人なら、漫画を読んでいけばハマる作品である。しかも、絵自体が上手いので観ていて面白い作品である。

お名前.com

最初は軽快に読めるが次第に複雑になる世界

物語の前半は非常にわかりやすい世界観であり、士官学校での出来事に終始しているので非常に読みやすい作品である。ただ、巻数が進むにつれて国内だけではなく、隣国なども含めた政治的な争いも起きてくる。よく、ここまで考えながら作品をつくっていると感じるのだが、いかんせん、本が出版されるまでも時間があるので、つい読み直さないと話の流れを忘れそうになる。逆に言えば、それぐらい内容が複雑でありながら、それぞれの背景をしっかりと描いた作品ともいえる。

巻が進めば登場人物なども複雑化していくが、よくこれだけの巻数で色々なことを盛り込みながらも物語を崩壊させないなぁと感心する作品である。

もっとも物語の面白さは政治的な思惑の中で翻弄とされる姿であったり、絶対的絶命のピンチな中で切り抜けていく機転、そして部下たちが少しづつ成長している姿を楽しむことができる。

中々、読み応えがある作品なので1度読んでほしい漫画である。

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