小学生の間から放課後に勉強させるかどうかは賛否が分かれています。将来が不安で学習塾に通わせている場合もあれば、小学生の間は学校の授業で大丈夫と考えている場合もあります。では、本当にどちらの方が良いのかメリットとデメリットを考えていきましょう。
小学生の間から学習塾に通うデメリット
学校以外にも勉強時間を増やせば学力を伸ばすことができるには当然ですが、最大の問題点は費用面と時間面ではないでしょうか。まず、費用面では平均的な年間の塾代金に関しては約8万円程度になっています。そのため、1ヵ月では1万円以下で通えると思うかもしれません。ただ、あくまで平均値でしかないため、8000円程度では週1回50分の通塾でも難しいのではないでしょうか(集団塾なら可能かもしれませんが)。結果として月1万超~3万程度の授業料が設定されている場合が多く、そこに季節講習費もかかります。そのため、費用面の負担がある割に期待通りの学習効果があるか不安な点があります。また、時間面では学習塾に通うことで放課後の遊ぶ時間が減ってしまうのは間違いありません。ただ、最近の小学生は複数の習い事を通わせているケースが多いので、時間面に関しては調整すれば対応できると感じます。
また、小学生から学習塾に通わせて勉強嫌いにならないか不安な点もあります。私立中学受験を考えているのではないなら、小学生の間は学校の授業で十分と考える保護者も多いのではないでしょうか。まだまだ放課後は遊びたい年ごろと考えているのかもしれません。そのため、無理に学習塾に通わせれば勉強嫌いになる可能性があります。そのため、それを避けている場合もあるでしょう。ただし、これは中学校でも同じ現象が起きる可能性はあります。
ただ、一番の大きな点は費用に対して学習効果の期待がわからない点が大きのではないでしょうか。
【謎解き動画(小学生向け)】小学生の間は学校の勉強だけで十分と考えている保護者も多くいますが、それは本当に正しいのでしょうか?それが通じるなら中学校でも学校の授業だけで高校受験に対応できるのではずです。でも、実際には中学生の多くが学習塾に通っています。部活が終わった後から21時~22時頃まで勉強しているケースが多い。それにも関わらず、本当に学校の授業だけで大丈夫と言いきれるのでしょうか?
小学校で習う授業内容を調べていくと本当に基本的な内容しか教えていません。それは教科書レベルの参考書などを見れば、これで良いのだと感じるかもしれません。もちろん、小学校は学力下位層に焦点を合わせながら誰もが出来ることを目指しています。そのため、小学校の授業内容に過度に期待すること自体が間違いかもしれません。しかし、現実問題としては小学生から学習塾に通っている場合と比べて学力差は生まれます。例えば、三角形の面積は答えられるかもしれません。でも、その解答速度に大きな違いがあるだけでなく、応用パターンも身についている場合もあります。そして、1度ついた学力差を埋めるには相当な時間がかかることが多いのも確かです。
本人の努力次第と考えるケースもありますが、高校の偏差値層によって進学先が大きく異なります。一歩手前で考えれば、中学校の成績によって進学する高校が変わってきます。では、中学校から横一線で勝負するでしょうか?言い換えるなら、少年野球を小学4年から経験していた場合に未経験の中1と同レベルでしょうか?また、小学4年生から6年間野球をしてきた高校1年生が未経験者に簡単にレギュラーを譲りますか?そのため、早い段階から勉強すること自体はアドバンテージになるに決まっています。
そのため、コスト面を考えないのであれば小学生の間から学習塾に通わせた方が良いと言えます。どちらに天秤をかけるかが選択になります。
スタサプ学習塾に預ければ安心でもない
学習塾に通うにしても、授業料負担に対して教育効果がないことに不満を感じるのではないでしょうか?そのため、満足する学習塾選びでは目的に応じた選択を必要とします。①中学受験を目的、②学校でのクラス上位を目指す、③学習習慣をつける(勉強のわからないことを質問する)、これら3種類に大別しましょう。
①の中学受験を目的とするなら、費用負担の重さは避けられないと考えてください。また、基本的には大手の中学受験に特化した学習塾に通う方が良いでしょう。理由としては、一定水準の指導力はあることが期待できる点と目的が同じ生徒の中で勉強ができる点です。ただ、費用的な負担だけでなく、時間的な拘束(授業や宿題など)、精神的なストレスもあります。それ相応の覚悟が必要ですが、もし駄目なら変更するぐらいで考えておくのも1つです。
②に関しては、学習塾の種類は個別指導~集団塾までのパターンでいけます。ただ取り組んでいる内容が学校より高度な内容を教えている方が良いでしょう。そして、ただ勉強を教えるだけでなく復習回数が多い方が安心できます。例えば、小学生だけど中学〇年までの内容を取り組んでいると言う場合がありますが、公式を事前に教えられていればそれほど難しくはありません。そのため、どんどん進んでいても結局は学力が身についていないケースがあります。そのため、復習回数など繰り返し学習させてくれる学習塾なら効果的でしょう。ただ、復習時間が多くなると応用問題(中学入試で必要なもの)まで取り組む時間はありません。追加で授業を設定すれば対応できるでしょうが、費用負担が増えます。
③に関しては、個別指導~少人数制の学習塾が良いでしょう。学習習慣をつけるだけなら安価な学習塾でも問題はないでしょうし、学習の遅れを気にするならば個別塾でなければ対応できないケースもあります。どちらにせよ、学習習慣を目的にするならば費用を抑えることは可能です。ただ、十分な学習効果があるかどうか難しい所なので、何を必要としているのかをしっかりと考えておくべきかもしれません。
そして、どの学習塾でも問題となるのは講師の質ではないでしょうか?まず、正社員であれば費用面は高くなるのは仕方がありません。たとえ、集団塾であっても費用負担は覚悟してください。一方で、大学生のアルバイトであれば費用面は抑えられますが、当たり外れも大きくなります。もちろん、小学生だから教えることができるのかもしれませんが…。一方で、塾に行っているという感覚を持たせるために「楽しい先生」が良いと考える場合もあります。また、大手だから講師の指導力があるは間違いでしょう…。一方で、個人塾でもあっても指導力がある先生はいます。どのパターンが一番合っているのか探すことが難しいのも事実です。
【進研ゼミ小学講座】チャレンジタッチほかのタブレット学習との違い小学生から学習塾に通った方が学力面では良い点がある。ただし、それなりの費用を出さずに過剰な学習効果を期待しすぎるのも失敗の元になる。また、費用を抑えたい場合は、「何をして欲しいか」そしてそれに合った学習塾選びが必要です。そうすれば低コストで学習効果も期待できます。
また、学校の授業だけで十分と考えている場合も多いですが、学力差がある中、40人程度のクラス編成ならば必要最低限は教えてもらえますが、それ以上は期待すべきではありません。特に、昔ながらの人の話を聞く力より、話し合うこと・協同作業に重点が置いている授業では難しいのではないでしょうか。