• 大学受験・高校受験の志望校合格へのポイント

「偏差値が高い学校選び」が否定できない理由【教育・受験】

高校や大学の進路を考える

はじめに

高校や大学選びの際に「学びたい学問」や「将来を考えた進路」を強調する人たちがいる。もちろん、昔と比べて学歴が絶対的な存在ではなくなったが、偏差値が高い学校を基準に進路選択をすることが否定できるのでしょうか?それを考えてみましょう。

教育コラムのページへ

学びたい学問が学べない

まず、前提として「学びたい学問」が全ての高校生や中学生には存在しないことを理解しましょう。そもそも、大半の中高生は何をしたいか?の問いに対して学問的探究面を答える生徒は少数派でしょう。多くは、「わからない」「遊びたい」「SNSしたい」「ゲームしたい」など将来のことを考えているわけではありません。また、将来の職業を考えている人も漠然とした願望だけしかない場合もあります。ただ、そのことが間違いだとは感じません。なぜなら、高校生、大学生にかけて社会経験をしながら進路選択は変わって当然です。さらに言えば、昔と違って転職することも一般的になってきた以上は中高生の間に何を学びたいかを考えさせるより、その時々に応じた柔軟性を身につけさせることの方が大事ではないでしょうか。つまり、「学びたい学問」でなく「絶対学びたくない学問」を考えさせる方が効果的です。例えば、経済学部に行ったら行ったで、その学問の面白さを見つけるべきでしょう。そうでないと、仕事で「やりたい仕事」と「やりたくない仕事」に分けてしまいます。本当は、「必要な仕事」と「無駄な仕事」に分けるのですが…。ただ、学者になるや国家資格が必要な場合は除きますが、それ以外であれば無理に高校生から学びたい学問を強要する必要はないと感じます。

大前提に、学びたい学問があるなら偏差値の高低や海外の大学でも進学を考えれば良いのです。でも実際には、手の届く範囲で選択しているだけではないでしょうか?

では、実際に学びたいと思った大学に進学したからといって満足する学びができるでしょうか?例えば、心理学を学びたいからといって、どの大学でも良いのでしょか?心理学は理系に該当する学問でありますが、大学によっては統計どころか四則計算(少数・分数を含む)も怪しい大学生が多く在籍しているケースもあります。そのため、そこでは本気の心理学が学べると言えるでしょうか?もし、その様な授業をすれば単位が取れない生徒が続出する場合があります。結果、学生の学力に応じた難易度になって当然でしょう。また、高校や予備校で難関国公立大学を目指すようなコースに入れば全員が希望が叶うでしょうか?答えは、思い通りにならないことはわかると思います。

そのため、「学びたい学問だある」と調べても「実際に学びたい内容を提供している」とは限りません。もちろん、生徒の学力に応じて難易度を下げて授業をすれば生徒は満足する授業を受けれますが、あくまで「なんちゃって」の授業でしかありません。これは高校レベルで考えれば痛感しますが、進学校で行われている授業と教育困難校で行われている授業は同じと言い切れる人はいますか?皆さんが想像しているよりも大きな差があります。でも評定では同じように5段階で出されます…。そのため、高校生が本当にあった学問と大学選びを結び付けるのは難しいと言えます。実際に、満足した大学生活を送っていても、そういう場合は、もし別の大学でも満足しているのではないでしょうか?

「tu-hacci(ツーハッチ)って、知ってる?」おしゃれな人は知っている!下着通販専門店

序列が変わらない現実

公立高校や大学の偏差値の序列は何年も何十年も変化がないことがあります。自分自身が高校生であった頃と比較しても、統廃合等の学校は別としても基本的な高校の序列は変わっていません。大学にしても多少の変更はあるかもしれませんが偏差値の序列は変わりません(*ただし、下位層は熾烈な状態ですが…)。でも、これが現実ではないでしょうか?

何年も昔から、「偏差値が高い」だけの理由で学校選びをしてはいけないと言われています。それにも関わらずに、偏差値の序列は大きく変わりません。それは、①本当にやりたい学問を見つける中高生が少数派、②本当にやりたい学問を見つけられるのは学力が高い層に多い、③理想と現実を把握している、これらの理由ではないでしょうか?

そもそも、偏差値に頼らずに「やりたい学問」を本当に見つけられる人はバイタリティが高いかもしれません。そのため、どの様な環境でも行動する力があるでしょう。ただ、多くの人はある意味で普通であります。そのため、偏差値を頼りにすることが多いですが、それを否定することも可笑しいのではないでしょか。

ABEMAの公式サイトはこちらから

手の届く範囲のやりたいこと

「やりたい学問」と言いながら、それに伴う学力がなければ話になりません。そもそも、やりたいことがあるなら必死に勉強すれば良いケースが多いのではないでしょか?それが、東大であれ京大であれ、早慶であっても、勉強して入学すれば良いだけです。

それにも関わらずに、高校生の半数が推薦入試で進学を決めています。「やりたい学問」を探していけば、一般選抜入試の高校生が増えるはずです。でも実際には、偏差値で学校選びをするなと言いながら推薦入試で行ける大学に進学させているのが現状かもしれません。むしろ、大学側が推薦入試の枠を広げるために「やりたい学問」という錯覚をつくっているとも考えれます。

そもそも、研究職や国家資格を取得する以外の人たちは本当に学びたい学問を考える必要はありますか?もし、自分の思い描いた学びがなかった場合に大学を辞めるのですか?それより、方向修正する力が重要ではないでしょうか。そのために、「やりたい学問」は大事ですが前提に「一定の学力」は必要だと感じます。

極論から言えば、「東大に合格したけど保育士になりたいから短大に通う」ならわかります。でも、多くは東大や早慶に行きたいけど学力がない(勉強するつもりもない)から自分の行ける大学でやれることに代わっているのではないでしょうか。

まずは、「やりたい学問」も「偏差値が高い」も同じぐらい重要な材料だと感じます。

コメントを残す