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進学校は校則が緩いのが当たり前に考えることの違和感【教育】

進学校=校則が緩いは正しい?

はじめに

高校選びの際に、進学校は校則が緩くて自由であるから良いという意見を聞く。また、偏差値が下がれば下がるほど校則が厳しくなると考えている人も多い。しかし、進学校だからといって校則が緩いのは良いのだろうか?学校の考え方ではなく、進学校だからという理由で「進学校=校則が緩い」と考えることの違和感を考えたい。

学力が高ければ行動も賢い?

学力が高い生徒は自ら考え行動することができる。いわゆるTPOに合わせて行動することができることから、自ら考え行動するだけの力が考えることができると言われる。しかし、この点に疑問は感じる。

ある日、地区トップの高校の前を通りかかった際に通学中の高校生の人波が学校に向かっている状況を見た。その際に、問題に考えたのは小学生が横切りたそうにしているが誰も譲らない光景である。その様なシーンを何度か見ながら、道も広がりながら歩く姿は決して行動が賢いとは感じなかった。(*ただ、それはあくまで偶然かもしれないが…)

また、ある日は保護者と一緒に中学生がゾロゾロと地区トップの高校に入っていくから、えらい早くから合格者説明会をしているのだなと思っていたら入試当日であった。自ら考え行動している行動とは思えず、「進学校の生徒=自立している」は幻想に感じてしまった。

もちろん、暴力的な行動、衝動的な行動自体は良くも悪くも進学校の生徒は問題を起こすことは少ないだろう。ただ、SNSの影響なのか携帯電話の影響なのか、何もない普通の子どもでもわからない様に問題を起こしていることから進学校だからオールフリーになっても当然と考えるのは違和感がある。

そもそも、校則はあって然るべきであるし(*ブラック校則は意味が分からないが)、気分に応じて適用するものでもないのではないだろうか?社会に出れば会社ごとのルール・マナーが存在しているのだから、ルールに従う・学ぶことも大事であることは教える必要はある。

迎合しすぎる問題はないか?

教員の立場からすれば生徒指導は面倒なことが多い。そのため、生徒指導がない方が楽なのは確かである。ただ、指導しなければ化粧・服装・頭髪など色々な箇所が乱れ始めることが多い、もちろん、学校のカラーで生徒の自主性という言葉を使う場合もあるが、もし企業の採用担当者や大学の担当者であればどう感じますか?これはマイナスに働くことはあってもプラスになることは少ないのではないでしょうか?考え方によっては、高校の校則ぐらい守れないのに会社のルールを守れるのか?と考えても不思議ではありません。それでも、校則を厳しくしない理由には学校のカラーだけでなく生徒に迎合している場合があります。その点は注意が必要ではないでしょうか?

いわゆる偏差値が低い高校の生徒は怒られ慣れている部分があります。そのため、きつく叱っても次の日は平気で話しかけてくることが多い。ただ、学力が高ければ高いほど叱られることに慣れていない生徒は多いのではないでしょか?結果、たいしたことがない程度の叱り方をしても必要以上に怯えたり、教員を嫌う(文句を言う)ことがあります。例えば、食べ残しを机の上に残して帰るのではなくゴミ箱に捨てて帰りなさいと何度も注意しても改善しないので叱ったところ半年間ぐらい距離を空けてきたことがあります。ただ、間違っていることは間違っていると言っているだけであり、そして校則ではないがマナーの問題ですが…。

それを考えると、中途半端な生徒指導をして「反論されたり」「関係性が悪化する」ことを恐れているケースもあります。そもそも、納得しないルールであっても制度を変えずにルールを破るのは間違いでしょう。年金のシステムが不満だから年金を支払わないと言っているのと同じかもしれません。もちろん、多少不合理な校則はあるでしょうが、ブラック校則でない限りは不合理さに慣れることも大事では。また、教員自身が「勉強さえしてれば良い」という考えになっているケースもあります。そのため、「生徒自身も勉強すれば良い」と考えるのは仕方がないかもしれない。

学校の特色として「校則をなくす」は問題ないが、安易に進学校だから校則が緩いと考えてしまう現状は危険である。その場合は大きな問題にはならないから小さい校則違反は見ないふりをする(*だったら失くせばよいのですが)。ただ、大きな問題は小さな問題を見過ごした先にあります。昔の様に校内暴力という時代であるなら良かったのですがSNSなど誰もが問題を引き起こす可能性があります。もし、深刻な問題が発生したときに小さな問題も対応できない(してこなかった)先生が対応しきれるでしょうか?

守る必要がない校則なら削除すればよい。ただ、守るべき校則ならしっかりと指導することが大事なのでしょう。

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