
はじめに
「英語教育実施状況調査」のおいて、中学生は英検3級相当・高校生は英検準2級相当以上の英語力を求められている中で中学生の54.6%、高校生の52.4%が到達したとなっている。平成25年度時点の目標達成率は、中学生が32.2%、高校生が31%だったことを考えれば着実な学力向上に結び付いているといえるが、それが喜べる問題でないことを考えてみよう。
まず、この統計の信頼性がない点の1つに、目標に到達した割合は英検を受けなくても、教員が英検3級に相当する学力はあると判断されたら含まれる点である。そのため、ある程度の指標はあるかもしれないが信頼できる統計とは言い難い点である。2つ目に英検は外部受験も可能なため不正に近いことも可能となる点である。実際に、近大入試の際に不正受験を見抜けなかったこともあるが、外部受験をしている段階で不正があってもおかしくない内容です。さらに、英検3級や準2級があっても英語力は期待できない点です。まず、英検の問題を解説などで日本語で読んでください。本文内容も難しくなければ選択肢は明らかに違うものばかりです。そのため、しっかりとした文法力や語彙力を必要としなくても合格することは可能です。そのため、合格したから英語力があるわけではありません。それは英検2級レベルであっても大学入試レベルでは通用しません(*中堅以下は通用はする)。そもそも、英語力を伸ばして何をしたいかです。
生徒に言うのは「アメリカでは小さな子どもでも英語を話せるよ。でも、その子どもは大学の授業を理解出来たりできない。では、どのレベルの英語をあなたたちは話す必要があるのですか?」という点である。どうしても日本では英語を話すと言えば外国人とコミュニケーションができれば良いと考えがちであるが、実際には大学の講義を理解できるレベル(論文を作成する)やビジネスで通用するレベルにする必要がある点です。そのため、現状の課題は以下の通りかもしれない
結果として、日常会話などのコミュニケーションスキルは伸びているだけで軽い英語力しか伸ばせていない。そのため、全体的には英語力は低下しているといえる。ただ、英検を受験する生徒が増えたことでテクニックは使えるようになった。
よく、ALTを活用してコミュニケーション能力を上げようとする動きもあるがICT教育が発展する中でALTの授業は必要なのでしょうか?なぜその様な考え方になるかと言えば、ALTによりコミュニケーション力は伸ばせるのですが、英語力を伸ばしているとは感じない出来事があったからです。もちろん、中学生程度であれば効果もあるのでしょうが、「楽しい英語」になってしまい「勉強になる英語」ではないケースがあるからです。それより、ICTを活用すれば各国の多くの人と会話が出来るだけでなく、発音も自由に聞けます。英語を聞くことが難しかった時代ならALTも有効でしょうが、タブレットをつかえば英語を聞ける、異文化交流は多くの外国人が周りにいるようになった。そのため必要なくなっているかもしれません。
どちらにせよ、リスニングを除けば英語の学力が下がっている印象があるにも関わらず、統計的には英語力が上がっているのはなぜでしょうか?おそらく、英検の裾野が広がった点と英検〇級相当と判断できるようになったからではないでしょうか。上がったはずの学力が入試では活かされていないのが現状でしょう。