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指定校推薦入試は高校生の進路選択で失敗する原因になる理由

指定校推薦入試の問題点を考える

はじめに

高校生が一般選抜入試を避けて筆記試験のなく年内に進路先を確保できる指定校推薦入試のニーズは高い。ただ、この指定校推薦入試に関して問題はないかを考えたい。

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指定校推薦入試は大学が高校毎に推薦枠を与える制度になります。ただ、入学実績や受験実績などを考慮して推薦の依頼がくるので高校毎に基準は変わります。

そのため、上図ではC高校は指定校推薦入試で受験する資格すらありません。要は、学歴フィルターのように、指定校推薦入試の枠があるかないかで受験できるかどうか決まります。個人的には好きでは入試制度であり、多様性と言いながら在籍の高校で受験できるかの有無が決まる青田買いに感じます。ただ、高校生からすれば受験勉強せずに進路先が決めることができる魅力的な制度になっています。

単純に難関私大の指定校枠があるのは学力の高い高校になります。要は、受験者数・入学者数が多いことが指定校枠を与えるかどうかの判断になっているケースが多いためです。

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指定校推薦入試は受験勉強を必要としないために部活動やアルバイト、遊びたい高校生からすれば非常に良い制度に感じるでしょう。もちろん、校内選考の基準で評定平均が判断材料になることが多いので定期試験は頑張る必要はありますが、これも入試の勉強に比べて負担は少ない。では、何が問題かと言えば校内選考の過程になります。

問題となるのは校内選考で合格できなければ進路選択の幅を大幅に狭める点です。校内選考は評定平均や出欠状況などで考えられます。そのため、推薦枠が1枠しかなければ評定平均が4.8であっても、4.9のライバルに負けてしまいます。そうすると、1次募集が終わったので残っている推薦枠がある大学から選ぶしかありません。もしくは、公募推薦や一般選抜入試を目指すことになりますが、それなりの大学なら受験勉強が必要となるため夏休みが終わった段階で始めても間に合わない可能性が高いでしょう。それなら、受験勉強を最初からしていれば良いという意見もありますが、指定校推薦入試で受けるつもりの受験生が本気で取り組めるでしょうか?結果として、校内選考を通過しなかった生徒が妥協の進路選択が迫られます

そもそも、校内選考が透明性があるかどうかが高校次第になります。ある高校では進研模試のGTZがCゾーン以上でなければ指定校推薦入試は受けられないとしていますが、模試の問題は売買されています。そのため、いくらでもズルができます。また、学力の高い生徒には受験させないケースもあります。それは、簡単に妥協させないためでもあるでしょうし、一般入試で合格できない生徒を指定校推薦枠で受けさせれば合格実績数が上がります。もちろん、どこまでが本当か噂レベルの問題もありますが、選考基準が事前にしっかりと説明されていなければ、いくらでも高校が好きにできる入試でもありますが、そういう入試でもあります。

結果として、指定校推薦入試では校内選考で合格できなければ消去法で学校選びをする必要があることが多い。

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2月まで受験勉強をしたくない高校生は多くいます。そもそも、部活動を本気で取り組めば引退時期が夏休み中盤になることが多い。そのため、早めに受験勉強をしているか学力が高い高校生以外は筆記試験がある入試は間に合わないと考えます。

一方で、学力の高い高校は基礎学力が高い(中学時代まで真剣に勉強してきた)ため、青田買いをしたい大学にとってもメリットがある入試です。また、中堅私大などでは入学者を確保したいために推薦枠を簡単に増やしてくれる場合もあります。そもそも、単位制や通信制高校にも指定校推薦の依頼をしている場合もあるので、生徒集めの手段しての入試に感じます。

もし、あなたが指定校推薦入試狙いで一生懸命定期試験の勉強をしてきたにも関わらずに、たまたま評定平均が0.1だけ負けただけで志望校に受験できなくなる悲劇をを想像してください。それなら、最初から一般選抜入試しかないとわかっていれば行動は変わるでしょう。また、一般選抜入試まで頑張ったのに、結果といて指定校推薦枠でいける大学に進学した際に簡単に割り切れるでしょうか。

結果、指定校推薦入試は学歴フィルターによる囲い込みの一種ですが、双方にメリットがある点から批判はされることは少ない。ただ、校内選考が落ちた時に3年生の9月中旬ぐらいに方向転換するような入試制度はどうなのでしょうか?

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