公 開 | 1991年 |
監 督 | 中原俊 |
時 間 | 116分 |
出 演 | 塩見三省 相島一之 上田耕一 二瓶鮫一 中村まり子 村松克己 豊川悦司 |
音 楽 | エリザベータ・ステファンスカ |
配 給 | アルゴプロジェクト |
興行収入 | ー億円 |
裁判員制度がない時代の日本で、もし陪審員制度があったならと仮定に基づいて殺人事件の審議に奮闘する12人の陪審員の姿を描く。審議は概ね無罪で始まり、すぐに終わるかに見えた内容であったが、討論好きの2号相島一之の話し合いがしたい」と言う言葉から事態が深刻化する。
映画の舞台になるのは審議を行っている一部屋が中心であり、ごく一部で中庭?やトイレのシーンがあるぐらいで基本的は一部屋の中で演じ続けている作品である。
有罪か無罪かで議論が続いていくわけだが、その議論一本で映画を描いているあたりが上手い手法である。観ていて、有罪派と無罪派で意見が対立しながら魅了させるあたりは上手い展開である。
ただ、12人の優しい日本人というタイトルであるが、誰が優しい日本人なの?と思えることが多かった。白熱する言い争いと言えば良いのか…自分の言いたいことを言っているだけとも思えるシーンも多い。そもそも、陪審員として真面目に審議したい人間が少ない点も面白い点である。
そのため、言い争いを見ながら、所々くすりと笑えるシーンが演じられている。目まぐるしい論争が続けられるので、風景は変わらないけど飽きない点はそれが理由かもしれない。
ダイエットが続かない方へ/人生を変えるマンツーマントレーニング1991年に公開された映画のため、登場人物の見た目や服装などが時代を感じさせてくれます。そして、今では裁判員制度があるが、1991年当時は裁判員制度がなかったのでアメリカの陪審員制度を真似てつくられた物語である。そのため、今の精度と違って戸惑う点もある。そもそも、全会一致でないと駄目という難しいルールである。
「話し合いがしたい」と意見を言いながら、話し合いではなく相手を論破したい態度など、色々な意味で何かがずれていて面白く感じる。
ただ、終盤に向かっていく中で、どうやって物語を終わらせるのかが気になっていた。議論が白熱しすぎて、論理的な展開が少なくなっており…事件の真相などはどうなるのか不思議であった。結論から言えば、エンディングを迎えた際に、「この終わり方で良いのかな…」と感じてしまった。ただ、物語全般的に面白い作品である。少しレトロな雰囲気もあるが、無駄に派手な演出もないため、逆に心地よい内容であった。
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