受験勉強を始めると中高生は思い通りに勉強が進まないことで悩みます。そのため、受験勉強のコツを説明していきます
受験勉強を始める際に中高生が知っておいて欲しいのは既に学力差が存在していることです。そのため、全員が同じ位置から受験勉強を始めることはありません。
上図がフルマラソンを走る距離と考えれば、全員が一斉にスタート位置に立ってゴールを目指すでしょう。しかし、受験勉強と考えた場合は一斉にスタート位置に立つことはありません。
難関高校や難関大学に進学する同級生は「あいつは頭が良い」「地頭が良いから」「私は勉強ができないから」と言い訳をする中高生や保護者がいます。しかし、受験勉強に関しては頭の良さは関係ありません。逆に、地頭が良いの一言で終わらせることは失礼ではないでしょか。それより、そもそもスタート位置が違います。もし、オリンピック選手と走らなくてはいけないとなった場合に普通に走っては完走もできないでしょう。ただ、もし40kmのハンデをもらえば勝てます。これは、受験勉強にも当てはまります。受験勉強を始めるまでに、どれだけハンデをもらっているかが重要です。そのハンデとは学力のことを意味します。
そのため、現実では以下の図のようになります。
そもそも、受験勉強のスタート位置が違うため、どれだけ受験生が頑張る必要があるかも変わります。そのため、上位校で「部活をしながら行事にも力が入れたから学力が伸びた」と言われても、それはスタート位置が違うからです。中学3年生や高校生であれば学力差は露骨に気づきます。そのため、この差を能力の差と考えるなら不公平と思うかもしれません。しかし、誰でもアドバンテージをつくることは可能です。
では、アドバンテージをどの様につくれば良いのでしょか?
中学1年生から考えてみましょう。実際には、その段階で学力差は生まれていますが、とりあえずゼロベースで考えてみます。
最初の段階は、学力差に決定的な違いがありません。ただ、学校生活をどの様に過ごすかで学力差が生まれます。例えば、「英検の勉強をする」「定期試験の点数を上げる」「塾に通う」「授業を真剣に聞く」など簡単なことでも構いません。ただ、勉強に関する何かをしていくことが大事です。
そうすると、勉強に時間をかけている生徒の方がGOALに近づきます。それが、些細なことでも少しずつ前へ進みます。例えば、フルマラソンで考えれば1mだけ前に進めても影響がないと思うかもしれません。しかし、それを積み上げれば10m、100m、1kmとなっていきます。結果として、受験勉強を考えた時期に大きな差が生まれています。
中高生で「頭が良い」と簡単に終わらせる生徒がいますが、実はそれまでに勉強に費やしてきた時間の蓄積の差が大きいだけです。A君が塾に通って勉強している間にB君は家でテレビを見ていた。A君が小テストの勉強をしている間にB君は携帯をしていた。A君が授業を真剣に受けている間にB君は寝ていた…。この積み重ねが学力の差として大きく出てきます。
そのため、受験勉強を始める際に志望校に合格するために費やさなくてはいけない時間は違います。そして、勉強ができると言われる受験生の多くは他の誰よりも勉強してきた経験があります。では、受験勉強を開始する段階で学力差が生まれるのは不公平と言えるでしょうか?むしろ、与えられた時間は平等にあるため、それをどの様に活用したかによって差が生まれるといえるでしょう。
そして、1度差をつけられると追いつくことが困難になります。例えば、前を走っているA君が時速10kmで進んでいるなら、遅れているB君が同じ10kmで進んでも永遠に追いつけません。そのため、A君より少しでも早く走る必要があります。しかも、時間に限りがあるので追いつく前にGOALする場合もあります。そのため、学力差が大きければ大きいほど不利になるだけでなく、学力差を縮める行動が遅ければ遅いほど追いつけなくなります。逆に考えれば、アドバンテージを稼いでおけば受験までの間に多少は手を抜いても追いつかれません。
そのため、ごく一部を除けば勉強に関しては才能ではなく費やした時間(努力)の差が学力になっている。その差を埋めるには後になればなるほど努力が必要になります。