
生徒の学力を伸ばそうとする際に高い目標を設置するのは良いが、現状が見えていない場合があります。そのため、学力を伸ばせない高校がどの様な取り組みをしているかを考えてみましょう。
授業をすればするほど学力が伸びると勘違いしている受験生や保護者が多くいます。ただ、この勘違いは教員側にもあるので非常に根が深い問題かもしれません。なぜかと言えば、授業をすればするほど学力が停滞する原因をつくっているからです。そのため、自称進学校などの7限授業+補習や朝学、過度な小テストは、一部の学力上位者を除けば、あまり良くない取り組みと言えます。なぜなら、授業内容を復習することを考えていない授業設定になっているためです。
では、実際に学校現場で何が起こっているのかは下図を確認してください

学力上位層にとっては授業時間が多かったとしても、授業内で理解・覚えこみができる場合があります。そのため、たとえ、課題が多い場合でも要領良く取り組めるのでそれほど苦労がないかもしれません。ただ、これらの学力上位層はクラスの上位1割~2割程度か勉強が趣味となっている生徒だけですが、それらの生徒にとっては授業の多さはメリットが多いと言えます。
一方で、学力下位層は授業がなければ自発的に勉強をしません。また、宿題が出されても熱心に取り組まないかもしれません。そのため、主体的に学習が期待できない代わりに授業を受けさせておくだけ学力面でマシかもしれません。そのため、主体的に勉強をするわけではありませんが、授業を受ける時間だけ学力が伸びますが、それは志望校合格まで学力が伸びることを意味しません。例えば、30点が60点になれば点数は倍になっていますが不合格にはなるでしょう。そのため、一見すれば授業の効果が出ているようでも、やはり主体的に勉強をしない以上は志望校に到達できません。ただし、勉強漬けにすることで学習意欲を高めて学力中位層に引き上がる可能性はあります。
授業が多すぎて一番損をするのが学力中位層になります。この学力層は、そこそこの学力があり学習意欲もそれなりにある学生たちです。これらの学生にとって授業が多すぎることはマイナスの効果ばかりです。なぜなら、授業と宿題ばかりで自分自身の課題に取り組む時間がなく、授業内容の復習も追いつかない状態になるからです。しかも、補習であっても一斉授業の場合が多く、自分の学力に合わない内容かもしれません。その様な授業を受けているぐらいなら参考書を覚えこんだ方が遥かにマシな場合があります。例えば、「難関大学向けの補習をして欲しい」と頼んできた生徒に時間がいつ空いているのか?と質問したら「土曜日の19時からなら大丈夫です」と言われたことがあります。それ以外は授業外の補習を受けているため時間がないと言われました。その生徒の場合は得意科目であり、模試や過去問でも高得点を出しているにもかかわらず、週2回授業外で補習を入れられ苦手科目の対応ができなくされていました。結果として、自習時間を確保できれば学力を上げれる生徒を潰すケースもあります。
これらの問題が深刻となるのは、クラスの平均では点数が上がっているケースがあるためです。ただ、平均を60点に持っていくことが大事ではなく、平均70以上の生徒をどれだけ多くするかが大事になります。そのため、授業時間や補習が多い割に進路実績が良くない高校は意欲ある学力中間層を潰している可能性はあります。
ただ、主体的に勉強することができない受験生は学力が伸びないことも忘れずにいましょう。