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大学入試で導入が広がる女子推薦入試が抱える問題点

はじめに

大学入試で国公立大学を含めて女子推薦枠を設定する学校が増えている。この入試制度は賛否が多い中で確実に広がっている。ただ、この入試方式を導入することはメリット以上のデメリットを抱えていないかを考えたい。

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女子推薦入試の賛否以前に、国公立大学で女子推薦入試を導入が始まると「〇〇大学でも導入」と次々と導入する大学は増えた点は疑問に感じる。最近では、ハーバード大学の留学生受け入れを国公立大学などが表明しているように、文科省の通達なのか、他大学を真似しているのかわからないが、あまりにも横並び過ぎて呆れる。あれだけ、思考力だの言いながら大学自体が横並びなのは気になる点ではある。

脱線はしたが、女子推薦入試を導入するより、理系に進みたいと思わせる広報活動や学習支援が重要なはずである。確かに、理系大学や学部では女子の数は少ないかもしれない。ただ、中学生や高校生の中にも理系離れは進んでおり、決して女子だけの問題ではない。そのため、「なぜ理系に進学しないのか」という課題に取り組まずに、単に女子推薦入試を導入してお得感を出しているだけのように感じる。ただ、今回は理系に進まない理由を考えるのではなく、女子推薦入試を導入したことで曖昧(黙認)にしていた区別(差別)を国公立大学が認めているようなものである。

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女子推薦入試を導入するため「理系に進学する女子を増やす」という理由があれば正当化されるなら、就職試験などで対象を限定されても文句は言えないだろう。なぜなら、女子推薦枠は男子は受験不可のため公平性に欠ける点がある。もちろん、指定校推薦も高校毎に推薦枠があるため公平性は怪しいが、この問題は性別を理由として受験が出来ないことが問題である。それならば、企業なども「〇〇という理由で入社試験に制限する」ことがあっても文句が言えない。

考えられる問題は、①「大学名によって就職試験に差をつける」。既に、学歴フィルターがあることから大学名によって就職先が限定されていることが多い。ただ、どの企業も公に学歴フィルターがあるとは言っていないことからネガティブな印象を受けるため曖昧にしていた。それにも関わらず、性別によって明らかに入試機会で差をつけるなら営利団体である企業が学歴フィルターに基づいて就職試験を実施しても不思議ではない。また、医学部などで男性を多く欲しいと望んだ場合に入試方式で差をつけても問題がない。結果として、何らかの差別を容認しているように感じる。

②「男性」「女性」という理由で採用や昇進の基準を変える可能性がある。男女雇用機会均等法があるため性別において採用や昇進の基準を変えるのは禁止されている。ただ、大企業の役員数で女性が少なく、役員になっても社外取締役のケースが多い。そのため、男女比を是正しているが性別における昇進の差など不満を抱えることがある(*目に見えない形であるが、働いている人はわかる)。でも、公平性が求められる大学受験で性別の差で枠ができているなら企業が実施して何がわるいのだろうと考えてしまうだろう。

③「〇〇枠」が増えることで不公正な出来事が増える。女子推薦枠の設定は男女間の問題だけでなく、将来的には「〇〇枠」という形が増える可能性がある。直近で考えられるのは、「日本人枠」「外国人枠」ではないだろうか。障碍者枠があるのは納得できることであるが、移民を多く受け入れてい政府の方針なら「外国人枠」がつくられてもおかしくはない。問題になるのは、その結果として誰かの機会が奪われている可能性である。能力で劣っているなら仕方がないが、能力があっても〇〇枠という名目で外される可能性がある。

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大学入試で女子推薦枠を設定するのは公平性の観点から問題がある(*遺恨が残る)。実際に、女子推薦枠で入学する生徒の学力が高いか低いかの問題ではなく、ずるい印象を残すことが問題になる。それより、理系の人材を育てたいなら「なぜ理数系が敬遠されるのか」をしっかりと考える必要がある。社会の変化を待つより、小学校から大学までの教育機関で対策は打てる。ただ、推薦入試や総合選抜入試自体が不要と考えるから女子推薦入試ももっと拒否反応があるのかもしれない。入試ぐらい公平に対等で良いのではないでしょうか。

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