非常に残念な内容になりますが、大学の進学率は50%を超えていますが、その際に一般選抜型入試などの学力により進学する高校生の割合は50%ぐらいになっています。そのため、大学の受験勉強を経験している人数は単純に25%ぐらいということがわかります。確かに、国公立大学であれば一般選抜型入試の割合が多いですが、私立大学であれば難関私大であっても推薦入試の割合が50%程度になっています。そのため、学力上位層は一般選抜型入試での受験者は多いが、学力中間層では推薦入試の受験生が多くなります。
そもそも、進学校などでは受験勉強を中心のカリキュラムが実施されていることが多く部活動や学校行事なども受験に支障がないようにしている場合があります(*例えば、文化祭は自由参加/3学期は自主登校など)。これらの生徒は受験勉強で進学先を確保していくため問題はないでしょう。一方で、学力中間層の高校では推薦入試、特に指定校推薦入試での進学が多くなります。ただ、この指定校推薦入試は高校毎に推薦枠が割り当てられているため、在籍の高校に推薦枠がない場合や希望者が多い場合など希望通りにいかないケースがあります。では、一般選抜型入試で難関大学に挑戦する場合もありますが、その際に負担になるのが部活動や学校行事になってきます。
例えば、高校3年生の受験生に受験勉強に専念して欲しい所ですが部活動の引退が8月や9月の場合があります。そのため、夏季休暇中に追い込みがかけられなくなります(*昔より夏休み期間が少なくなっている)。また、高校3年生の9月や10月であっても文化祭の準備で勉強ができない期間が何日も発生することがあります。そのため、高校2年生頃から受験勉強の準備はしておく必要があります。
一方で、そもそも受験勉強をしたくないけど難関私大には合格したいと考えている高校生もいるでしょう。しかし、指定校推薦の枠がない現状にぶつかります。
そのため、中学生に伝えるのは、進学校と普通校の間ぐらいの難易度の高校へ進学できるようにすることを薦めます。これらの高校であれば本気で受験勉強することもできれば、内申点は必要ですが部活動などに力を注いでも難関私大へ指定校推薦で進学することができます(*トップ層は国公立大学を目指すので枠は空いていることがある)。高校で頑張って受験勉強するより中学で頑張って上位校へ進学する方が勉強の負担が軽いからです。そのため、高校生活を謳歌したい学生ほど、そこそこの上位校へ進学すべきでしょう。
一方で、中堅校に進学しても受験勉強の取り組み方で難関私大へ合格することができます。ただ、各高校の進路実績を見ていると入学時の進研模試やスタディサポートの学力を見ていると、これぐらいの学力があるなら、もっと難関私大の実績を出しても良いのでは?と感じます。
結果、高校生活を楽しみたいと思っている生徒ほど中学時代にしっかりと勉強していた方が良いでしょう。ただ、高校での内申点が悪ければ話は変わりますが…。