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個別指導塾が必ずしも良いとは言えなくなる理由【教育・塾】

個別指導塾が直面する問題

はじめに

学習塾は一斉授業方式から個別・少人数授業方式に人気を集めている。しかし、個別指導塾の人気は継続するのでしょうか?今後、個別指導塾に通うことが良いことなのでしょうか?その点について考えていきましょう。

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個別指導塾の弱点は講師の確保

個別指導塾は生徒の数が増えると同時に講師の数も確保しないといけません。この点に個別指導塾の問題があります。まず、個別指導塾では生徒1人~2人に対して講師が1人で教えますが、授業料をかなり高額にしない限りは正社員として雇うことは難しいでしょう。もちろん、講師として社会人が教えている場合もありますが、収入が多くはありません。これは、小中高での非常勤講師の収入を知っているならばわかると思います。そのため、大学生のアルバイトに頼るしかありません。

では、大学生のアルバイトの講師は質を確保できるでしょうか?確かに優秀な学生が講師の場合もあります。しかし、講師の質を確保するのは難しいのも現状です。なぜなら、①生徒の需要と講師の供給にミスマッチがある、②教員希望者の減少、③最低賃金上昇により金銭的なメリットが少ない、⑤受験を知らない大学生の大幅な増加、これらの点から考えられます。

確かに、指導力やコミュニケーション能力にたけた大学生が多くいることは知っています。一方で、学力不足の大学生が塾で教えていることも知っています。実際に、卒業生の中には受験科目でなかったにも関わらずに、断っても他に担当する者がいないという理由で高校3年生の受験対応をしているケースもあります。ただ、事前準備などに時間をかければ対応ができるかもしれませんが、時間外労働を当たり前と考えるなら、人は集まらないでしょう。また。もっとも深刻なのは大学生の過半数は受験勉強をせずに進学している点です。そのため、受験指導を含めて教科指導する力があるかどうかは不明です。

以上のことを考えれば、個別指導塾では優秀な講師の確保が最大の課題になっています。ただ、少子化といっても個別指導のニーズが高いため、優秀な講師の確保が難しいことがわかります。そのため、「授業料を安く質の良い授業」というのは現実的ではないかもしれません。

講師に必要なのは人間性

生徒や保護者が講師に求めるのは学力指導ではないケースもあります。正確には、「厳しいけど学力を伸ばしてくれる」より「楽しく通える」が優先されるケースが多くあります。特に、個別指導塾では集団塾での厳しさよりマイペースな勉強ができる場所を求める場合があります。また、小学校や中学校の学習内容であれば指導する方も難易度が高くないこともあり、そこまで学力の高さを求められることはありません。それより、講師の人間性が重視されることを望んでいるケースがあります。

ただ、塾での先生が「身近なお兄さん/お姉さん」になっているケースもあり、話しやすいから楽しいという場合もあります。子どもも楽しく通っているために保護者の不満がない場合も多くあります。そのため、お互いのニーズに合っているのも確かです。そのため、必要最低限の指導力と人間性が高い講師が求められています。ただ、どちらにせ人材確保は難しいでしょうが…。

個別指導塾との上手な使い方

まず、学習塾に何を期待するのかをしっかりと考えておきましょう。「学力を伸ばしたい」「勉強する習慣を少しでもつけたい」「塾に通わせないと不安」など、色々なパターンがあります。また、個別指導塾では生徒の人数に対して講師の人数も多くなるので教室内がどの程度静かかも考えておく必要があります。それらを考えて塾選びが重要になります。もちろん、生徒に合うか合わないかで選ぶ場合も大事ですが、目的に合うか合わないかで考える方が更に大事になります。

どの目的で対応してくれているのか、これを見極めることが個別指導塾選びで大事になってくるでしょう。

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